損害賠償等請求事件

2007年06月13日
 たまには法律事務らしい記事書きます。
 最近出た最高裁の判例で、私たちの実務がぐっと楽になったものがあります。
 そちらが、この事件。
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平成18(受)1887
事件名 損害賠償等請求事件
裁判要旨
 いわゆるカードローンの基本契約が,同契約に基づく借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により過払金が発生した場合には他の借入金債務が存在しなければこれをその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含むものと解された事例

(最高裁の判例情報より抜粋)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=34782&hanreiKbn=01
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 この判例が出るまでは、債務者が取引の途中で一度債務を完済して、それから一定の期間を空けて新規貸付を開始していた場合、前期貸付と後期貸付を別の取引と考えて、一連で利息再計算できない旨の判例が、どっかの高裁で下っていた。

 だから、前期貸付で利息の過払いが出た場合も、後期貸付に充当できなかったから、前期貸付と後期貸付は個別計算をしないといけなくて、本来請求できるはずの過払い額が大幅に減少していた。

 さらに、その空いた期間が、現在より10年以上前だった場合、時効の援用を主張されて、前期貸付の過払い額が請求できないこともあったのだ。

 でも、当該判例が出てくださったおかげで、途中で取引に間が開いていても、前期取引の過払い金を後期取引に充当できるようになった。これで、個別主張ともおさらばできるようになる、はず。
 結果、相応の過払い額を請求できるようになった。

 日々、判例によって事情が変わってくるから、私たちの仕事は流動的で、その時々の理屈で、やり方も結果も変わってくる。
 柔軟に対応していかないといけないし、常に依頼者(債務者)が有利になるように、あれこれ手を尽くして和解交渉を進めていく。

 法律とか条文とか判例とか、ちゃんと読めるようにならないとなあと思う。
 きっと詳しくなれば、仕事の手腕も全然違ってくる。
 実務だけじゃなくて知識も、会得したいところです。
投稿者:tae | Comments(0)
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